MinimalistTwoMix

モジュラーケース内で完結するミキサーが欲しくて、作るなら 「VCA機能」「PAN CV機能」「AUX センド」「ヘッドホン出力」「ピークインジケータ」「多チャンネル…」と妄想して作れずにいたのですが、一旦すべて忘れて割り切って作ることにしました。
ハードウェア仕様
- 10HP
- ±12V
- 入力
- CH1〜3
- モノラル
- レベル
- パン
- AUX SEND(ポストフェーダー)
- CH4〜5
- ステレオ(L入力のみでモノラル動作)
- レベル
- AUX SEND(CH4のみ。ポストフェーダー)
- CH1〜3
- 出力
- AUX SEND OUT(モノラル)
- MAIN OUT(ステレオ)
回路図



パン回路は Analog Devices のアクティブパン回路を参考にしました。
https://www.analog.com/media/jp/analog-dialogue/volume-44/number-2/articles/ultralow-distortion-panpot-amplifier_jp.pdf
- NMカーブ(やACカーブ)の基板用ポットが見つからない
- パッシブBカーブだとセンター -6dBが気に入らない
- でもデジタルにはしたくない
…という条件で探した結果もっともシンプルに済みそうだったのがこれ。
仕組みは:
- ポット+抵抗で分圧 → 中央で 1/3、端で 1/2
- その後 3 倍増幅(差動回路)
- 中央=1 倍(0dB)
- 左右=1.5 倍(+3dB)
pdfは抵抗入りのAD8273 をベースにした応用回路なので、+入力側の12k//6kは別に片方で良さそうなので6kを省略。

使用感
これまでは JAMMING Matrix 4D の 2 出力を使ってステレオ化し、さらに 1 つをエフェクトへ送っていました。
今回のミキサーで出力周りがシンプルになって快適。
拡張モジュール

4HP の拡張モジュールも作成(ミキサーの隣にあるモジュール):
- メイン出力のアッテネータ
- ヘッドホン出力
- デイジーチェーン用 AUX MIX IN
ヘッドホン出力は A47式ヘッドホンアンプ(NE5532)+フィルムキャップの AC カップリング。
低感度ヘッドホンでも十分鳴るし、単に出力の分岐としても使用可能。
今はSYNTHERNET AIF22 や卓ミキにつないでますが、
電源さえあればモジュール単体で(iphoneをusb ifにつないで)録音やヘッドホンモニターもできるようになりました。
まとめて 14HP ミキサーにしときゃ良かったのかも?
5chUtilityMixer

CV ミキサーとして Happy Nerding 3x MIA に魅力を感じていたものの、
「どうせなら自作したい!」ということで作成。
ハードウェア仕様
- 6HP
- ±12V
- DC カップリング
- 入力
- Group A
- A1, A2:レベル
- A3:アッテヌバーター(左=反転 / 右=非反転)
- Group B
- B1:レベル
- B2:アッテヌバーター(同上)
- B2 OFFSET:約 ±6V(中央近辺はダイオードで 0V の遊び領域を確保)
- Group A
- 出力
- OUT A
- 出力確認 LED
- 未接続時は Group B にノーマライズ
- OUT B
- 出力確認 LED
- OUT A
回路図

使用感
たぶん自作モジュラーを始めるなら最初に作るべきだったモジュール(笑)
用途は色々ある…
- 5ch ミキサー
- 3ch + 2ch の分割
- オーディオと CV を分けて使う
- LFO を DC オフセットして + のみに振る
- エンベロープ反転
- ブレボで回路自作したときのCV入力回路丸投げにも
気になっている点(アッテヌバーター)
中央付近(最小位置)でも 数十mVの漏れが出てしまう。
- オーディオでは完全に無音にできない
- CV では少し動きが残る
- ノイズなど高周波成分で顕著
原因としては:
- 差動増幅抵抗の誤差
- 経路内の抵抗数の不一致
あたりが疑わしいところ。