木、めっさ気ーにーなーるぅー
個人的にウッディな物が好きなので、自分の部屋の家具はホムセンのパイン材+WATCOオイル、IKEAの架台で机にしたり、パイン材を棚板にして、2x4材を柱にしてWATCOオイル塗って壁面収納作ったりしてるのですが、自作キーボードもウッディなケースいいなぁと思ってたのです。
で、作りました。Woodyな自作キーボードケース。
Treadstone48の無垢材CNC削りだしウッドケース
カインズホームというホームセンターの一部店舗でカインズ工房ってのがあって、さらにその一部?にはSHOPBOTというCNCルーターがあって、データを用意すればガガガっと自動で木材を削ってくれます。ネット探すと1個から個人でも受注してくれるサービスはあったりしますが、実際に削っているところが観たかったのでチャレンジしました。
ボトムケースの面取りなくして、オフセット、押し出し、シェルコマンドしただけなんだけど寸法とかもろもろめっちゃ時間かかった…
— ⌨️まーご⌨️(仮の姿) (@marksard) 2018年12月27日
2cmのパイン集成材をCNCで切削させようと思うんだけど、どれくらいかかんだろ…キレイに出来るんだろうか…その辺相談するためのデータ pic.twitter.com/tsysfoYEfX
当初、入稿データはdxfと勘違いしてたのでfusion360で作ってたんですが、svgやaiファイルで良かったので結局このデータは指定値カット後の状態を視認するためのデータとして活用しました。
削り出しで40分くらいかかってた pic.twitter.com/CtM8wRCxYy
— ⌨️まーご⌨️(仮の姿) (@marksard) 2019年1月19日
削る音は中々すさまじかったですけど飽きずに眺めてました。カバ桜の無垢材が丁度良い大きさ(500mm x 90mm x 20mmくらい)のが売ってたのでそれを使用しました。
CNCでの切削が完了したあと併設されている工作スペースで表面を仕上げたり、設計ミス部分を補正したりしました。カンナや鉄やすりにボール盤などを借りたり、また紙やすりなどを購入して表面を綺麗に加工して帰ってきました。
ハイプロファイルなケース形状(スイッチが隠れる高さがあるものを指すっぽい)にしてスイッチを隠しました。
グリーンが好きなので思わず買ってしまった塗料を塗って、紙やすりで削って少し地肌をみせてみました。
MDA BigboneやMT3 dev/ttyに似合ってて、これはこれでいいなと思ったんですが、色味が微妙に気に入らない感じがしたので、塗料を剥がしてWATCOオイルを塗ってみました。
個人的にENDGAMEな趣です。
キャップはGMK Solarized Dark。
スイッチはKBDFunsのT1スイッチをkrytox gpl 105でlubeしています。
ケースとのビス止めも調整して8箇所→4箇所に減らしつつ、かつ締め過ぎないようにして打鍵時の柔らかさを確保しています。
Stonehenge30の積層ウッドケース
ローズウッドなどの突板を張り合わせてレーザーカットした後オイルで仕上げるという結構凝った工程を経る、
TALPKEYBOARDさんが試作・検討中のサービスをご縁があって試験的に作っていただいたものです。
ちょうど積層ケースの検討をStonehenge30でやっててデータを作成していたのでそれでお願いしました。
検討の都合上2パターンのケースを盛り込みました。
ハイプロファイルケース版
Stonehenge30はプレートレスでPCB外側にねじ穴を配置してPCBの柔らかさを体感しようという思惑で作っているので、PCBマウントっぽくできるようにケースを作りました。
ボトムプレートにPCBだけ独立してねじ止め、枠は枠だけでねじ止めしています。
トッププレートの枠径がカツカツすぎて、ねじ止めの際は気を付けないとキーキャップと干渉してしまいます…
スイッチはシリコンオイルでlubeしてたものを再利用。偏荷重ではなく偏作動点で文字キー以外をタクタイルにしています。
透明アクリルも付けてもらったので、Undergrowもほんのり見えます。
3mm x 6で高さは18mm。ケースの形状もあって分厚く感じます。
分厚いケースなので、レトロなSAプロファイルのキーキャップがよく似合います。
SAをつけての打鍵はコクコクシュコシュコって感じの音がケース内で反射して高音が減衰して心地よいです。
コンパクトサンドイッチケース版
コンパクトになるようPCBと同じサイズでマウントプレートとボトムプレートを作りました。
よりコンパクトになるようにKailhのロープロスイッチを着けました。ロープロスイッチのプレート許容厚は2mmなんですが、むりやり3mmのプレートを付けてます…
NavyとJadeですがどちらもクリックバーを取り外してkrytox gpl 105でlube。
ロープロのキーキャップはまだまだ選択肢が少なくて、一番シックな黒の無刻印をチョイス。
ケース厚みは3x3+1.6mm。このケースのはBLE micro proと電池ボックスを着けているので、キーキャップより突き出てしまうのが難ですが、そこまで気になる感じではないです。
打鍵感は底付させるとパチパチって感じで小気味よくて中々クセになります。 モバイルなのにフルキーピッチ、必要最低限のコンパクト設計っていうのは市販では無い自作の醍醐味。
まとめ
ウッドケースにするとちょっとレトロな趣になって、派手なキーキャップでも少し落ち着いたシックな印象になります。
また、マウントプレート下の空間を閉じることで打鍵音が変化して少し落ち着いた音になったり、ねじの締め具合でも打鍵感が変わるのを体感したので、ケースやマウントプレートのマウント方法をもっと凝ってみたいなと思いました。
もしTreadstone48、Stonehenge30をお持ちの方であれば、ケースデータを公開していますので、それを用いれば注文可能です→私のgithubのkeyboardまとめ場所
SHOPBOTのほうはsvgデータを受け付けてくれない可能性がありますのでご注意ください(データは2Dで、shopbotへの切削深さなどの数値の入力は人力のため、用意した材木の厚さから底板の厚みを逆算して計算してください)。また積層ケースのほうはTALPKEYBOARDさんでのサービスは検討段階のため、アクリルやMDFで作成可能です。