気軽に作って動かすというコンセプトは同じ
ブレッドボードで作った回路をそのまま常用したいと思うのは電子工作あるあるだと思います。
個人的には基板に回路を固定したいので、まず挙がるのはユニバーサル基板に回路を組みなおすことなんですが、ユニバーサル基板でパーツ配置とその配線をいい感じにやるのが二層基板のPCBを作るそれよりも難易度が高いなと感じてて、部品面の部品直下に配線出来ないなどの制約などもあって基板サイズも少し大きめになってしまうんですよね。さらにパネル面の設計と実装もあってちょっと気が重い…
これまで作ってきたモジュールはベーシックなもので複数台組む予定もあって毎回基板とパネルを最低枚数発注してましたが、基本的なものはそろったしこれからはもっと気楽に作れればと思ってブレッドボード式の配線済み基板と、これくらいあればええやろ的汎用パネル+インターフェース基板を作りました。
回路図などは以下にて公開しています。
https://github.com/marksard/EurorackPlaygroundMkIII
パネル面とインターフェース基板
- ポット×4(or ちょっときついけどEC12/11系のロータリーエンコーダーも装着可)
- アッテネータ付ジャック(CVポット)x2
- モノラルジャックx5
- ステレオジャックx1
- LEDx2
- SPDTレバースイッチx2
ブレボ基板に載せられそうな回路の規模的にこれだけあればええやろかというざっくり見積で装備。
これらパネル上のパーツはモノジャックのTNとCV1,2以外は全部ソケットピンに出しているのでブレボ基板側で自由に扱えます。TNピン(ジャック未接続時にのみチップと接続されているピン)をどこか別の入出力に繋ぎたい時は直接この基板に線材で繋ぎます。
オマケ的に、未使用となりそうなピンを乗っ取れば使えるように配置したのが以下2点。
- D位置のポット:プッシュSW付きロータリーエンコーダー装着可能
- LED:6mm角タクタイルスイッチ or aliの自照式タクタイルスイッチ装着可能
XIAOとかの小さめのマイコンを載せたときにあると嬉しいこともあるかなくらいの雰囲気で仕込んでます。
ブレボ基板
ブレッドボード式配線済みのユニバーサル基板(長いのでブレボ基板)はおおまかに、
- ブレボ配線基板部
- 電源コネクタ部
- インターフェース基板接続部
にわかれます。配線済みの箇所は白枠で囲っています。
ブレボ配線基板部は両脇に電源系ラインを2本ずつ、中央に1本の計5本。
両端内側はGND固定(電源コネクタ部との配線済み)です。外側は±12Vライン、中央の1本は5Vラインとして使うことを想定していますが、電源コネクタの±12V、5Vとは直接繋いでません。線材で直結するかショットキーバリアダイオードとキャパシタを好きな場所に置いて繋ぐ想定です。
あとは普通のブレボ同様、電源ラインに対して垂直に5穴ずつを連結したものが32行ぶん両サイドに。
電源コネクタ部はユーロラック規格で±12V、GND、5V、CV、GATEが規定されている8x2のピンを付けられる空間とユニバーサル基板になってます。電源コネクタはIDCメスコネクタは場所取るので非推奨。普通の2.54mmピッチのピンを使う想定です。8x2ピンを置く位置と向きは固定。GNDはブレボの両端内側に配線済み。
ユニバーサル基板部分は電源回路を置くもよし、入出力まわりの抵抗やキャパシタなどのパーツを置くもよし、ブレボ回路ではみ出した回路を置くもよし。
インターフェース基板との接続はソケットとピンで接続する想定で、このソケットとピンが柱の代わりとなる構造です。
インターフェース基板のジャックやポットの各ピンはソケットやピンを立てた隣にあるスルーホールから線材を使って取り出し、任意の場所と繋いで最終的に回路を完成させる感じになります。
ブレボとのサイズ比較。30ライン程度の少し短いサイズのブレッドボードで作れる回路だときれいに収まります。
世に公開されているモジュラーシンセ向けのシンプルな回路は大抵収まるハズ。
検証がてら2台ほど作ったんですが、それらは別の記事にしたいと思います