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ユーロラック用の電源とケースを自作する

電源の自作

モジュラーシンセ用の電源って-12V +12V 5Vの3電源が必要で、電源容量やノイズ、ケース内で使うための温度設計などの部分を考えると既製品を買うのが確実かなと思うのですが、モジュールもケースも自作するのでせっかくなら電源もちょっとでも自作したいなというのもありまして。

任意の電圧で両電源を作ってくれる昇圧降圧対応のDCDCコンバーター基板をアマゾンでいくつか買ったので、それを使うのが一番簡単かなと。

img 安定化電源で駆動させた感じ出力のノイズも少なくて良い感じでした。

そんな感じで電源のことを考えながら、電源アダプタとか足りないパーツを補充しようと日本橋の共立に寄ったら100V→12V,5Vのコーセル製の2電源が特価500円で売ってました。コネクタや線材買っても1000円いかない感じ。背も低いし小さめなのでケースにもなんとか収まってスッキリ使えそうな予感。ということで購入
-12V出力がないやんけ!と思ったんですが私の自作モジュラーシンセはマイナス電源をまだ使ってないのでこれで妥協しました💦
LB15T1Aという型番で調べたらPDFがありました。5Vも12Vも1A定格なので十分いけそう。コーセルLBシリーズカタログ

img コネクタ、ケーブル、スイッチは適合するもの買いました。

翌日パネルまわりを買いにカインズホームへ。2mm厚1000mm x 20mmのカット済みで端面の仕上げも綺麗なアルミ材が売ってて、これがちょうど4HPサイズで長さ方向だけ128.5mmにカットすれば7枚も取れて最高やん!ってことでこれと、穴を綺麗に開けるためにステップドリルと面取りカッター、水転写シールも買いました。
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工作

まず128.5mmになるようにカットして整えます。今思えばカインズホームで129mmくらいでカットしてもらえば良かったな…
doepferのA-100 Construction Detailsにパネルのサイズとビス穴位置について定義されているので、inkscapeでビス穴位置、電源スイッチ、電源LED、電源コード穴を適当に並べてプリントアウトした紙を貼り付けてポンチで位置決めして穴を開けます。

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ステップドリルはめちゃ楽。面取りカッターはめちゃ綺麗。これまではドリル径を順にあげてって穴を広げて最後にでっかいドリルで面取りしてたんですが、ドリルの芯が歪んでるからか穴がおにぎり型になったりしてたんですよね。

配線はショートしたりしないよう、発熱部を避けるように気を使いつつ。
電源にLED用?として5Vが出てるのでそこにLEDと抵抗を繋いでパネル前面に出しました。
各モジュラーとの接続に使うバスボードはユニバーサル基板で簡単に作成。

電源モジュール完成

ということで電源モジュールが完成。
将来的に-12Vが欲しくなったらこの電源の12Vの先に前述の±12Vコンバータ付けて使うのもありかな。

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4HPパネルはあと6枚ぶん取れるので、パッシブのマルチプルとかミキサーとかもそのうち自作したいな。
30mm(6HPサイズ)も売ってたのでユーロラックのパネル工作がすごく助かる。中々いいもの見つけた気がする。

ケースの自作

ツイッター(X)でたまたまıɾuǝʞǝuɐɯɐʎ🎛自作シンセと基板設計🎛さんのポストをみて、IKEAのTAVELANという竹製?のトレイがユーロラックに丁度いいというのを知り購入しました。元ネタはfinnglink氏のgithub

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元ネタは3Dプリントした自作のレールっぽいですが、レールはタカチ製のものが入手出来るのでそれを買いました。

  • FRR-43E
  • BN43-M3

レールとM3のバーナットです。上下必要なので二組。ネジはM3の6mm(FRR-43Eはネジ溝部が深いので8mmもいけそう)が適合します。
探していないけど寸法が良い感じのM3板ナットを40個くらい買ってバーナットの代わりにバラバラと入れておくのでも良いのかなと思ったりもします。
単にこのレールの両端を128.5mmの高さに合わせて木材か何かで留めるだけで84HPぶん収まるラックになりますが、今回はこれをカットしてトレイに収めます。

余談ですがタカチのサイトを見てると、
https://www.takachi-el.co.jp/cat/subracks
サブラック・VMEラック・VMEフロントパネル・端子盤ユニット
とあり、ユーロラックの規格はそれの流用ぽくてなるほどとなりました。

工作

TAVELANにギリギリ入るサイズにFRR-43EとBN43-M3をカットして、TAVELANにネジ留めする穴位置を割り出します。TAVELANを実測して側面の透過図、FRR-43Eの側面の寸法とプレートの位置をinkscapeで起こしてさっきのパネルと同じようにプリントアウトして貼り付け→ポンチ→ドリル→面取りしました。(側面の実測写真撮るの忘れました💦)
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完成

ケースに出来たばかりの電源と届いたばかりの自作モジュールのパネルを取り付けられるか確認して完成。

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これでユーロラック用の自作モジュールをいつでも使える状態になりました☻
このサイズで足りなくなったら次は電源付き製品ケース買おうかなと思ってますが、この奥行とこのサイズは既製品にはないと思うので作るのは全然アリですね。

あとがき

このサブラック(ユーロラック)の規格って趣味の電子工作で作るような治具とか、箱に入れて使いたいけどケースアースするほどでもない、でもすぐ使えるよう常設しておきたい、みたいな物を納めるのにも丁度良いかもしれませんね。

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